『これぞカバーアルバム』
いきなり名曲「Its Growing」からスタート。優しい歌で、あぁJTのアルバムだぁ、という安心感に包まれる。
「(I'm a)Road Runner」もブルージー且つ屈指のSSW・JTらしい出来。
またGlen Campbell「Wichita Lineman」George Jones「Why Baby Why」の安心感抜群のカントリー・テイストが最高。
Dikie Chicks「Some Days You Gotta Dance」もびっくりする位爽やかでホーン、フィドルが賑やかなソウルフルなトラック。
個人的には最も好きなのがJohn Anderson の「Seminole Wind」。バックで揺らぐフィドルと軽いタッチのパーカッションとアコギにすっと入ってくるJTの温かく説得力のあるボーカルが美しい。続く「Suzanne」も同様のフィーリングで泣ける。
大人のロックンロールに仕上げた定番「Hound Dog」、そしてSpinnersの「Sadie」はソウルフルなボーカルの絡みに聴き入ってしまう。
陽気な「Summertime Blues」からラスト「Not Fade Away」のエキゾチックなブルースの流れも流石だ。
原曲の良さを伝えつつパフォーマーの個性もしっかりと余韻を残す、カバー集の見本のようなアルバム。